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モロッコのエル・アイド・マアスーシ貿易次官を招き第133回FEC国際問題懇談会を開催

モロッコ 国際問題懇談会

2010年03月03日更新

日本-モロッコ関係の現状とモロッコの投資環境をテーマに講演

講演するマアスーシ・モロッコ貿易次官

講演するマアスーシ・モロッコ貿易次官

第133回国際問題懇談会の開催風景

第133回国際問題懇談会の開催風景

とき

平成22年(2010)3月3日(水)8時半〜10時

ところ

帝国ホテル東京「楓の間」

概要

3月3日(水)にマアスーシ・モロッコ貿易次官をお招きして、第133回国際問題懇談会を開催した。

内容

民間外交推進協会(FEC)は3月3日、エル・アイド・マアスーシ・モロッコ貿易次官を帝国ホテル東京に招き、第133回国際問題懇談会・朝食会を開催した。開会に際して都甲岳洋(株)三井物産戦略研究所特別顧問が、「56年の独立承認以来、日本とモロッコの関係は良好。要人の交流も活発。アイデンティティを維持し米、EUとも自由貿易協定を推進。日本とも南南協力等多くの協定が結ばれ、経済・文化協力が実施された。両国の更なる友好関係の発展を期待する」と挨拶。モロッコ側はアルール駐日モロッコ大使、ベンアブダラ・モロッコ輸出振興会長官が同席し、FECから今田潔信越化学工業(株)顧問、山田洋暉(株)クラレ監査役、蜂谷哲也さくらクリニック院長、馬蹄和久阪和興業(株)取締役、是永和夫三菱商事(株)コーポレート担当役員付上席顧問・前最高アフリカ地域責任者らが出席した。マアスーシ・モロッコ貿易次官、アルール駐日モロッコ大使の挨拶に続き出席者と一問一答の形で朝食懇談会は和やかに行われた。

朝食懇談会要旨

マアスーシ・モロッコ貿易次官:両国の交流進展に対するFECの貢献に感謝する。来日目的は対日貿易の促進。当国は開放的経済政策と地理的優位性が強み。米国、EU、アラブ諸国と自由貿易を推進し分野別政策も実施している。道路等のインフラが整備され、鉱業、エネルギー、観光資源が豊富。日本企業の進出を期待する。

アルール駐日モロッコ大使:両国関係の発展に対し政府、国民に感謝したい。大きな潜在力とビジネス機会に恵まれており、商社や進出企業の貢献は大きい。日本へマツタケも輸出している。

ベンアブダラ・モロッコ輸出振興会長官:当国はオープンな新興国、適応力、貿易・投資のハブ的位置が強み。水産、鉱業、観光等で事業パートナーが必要だ。輸出先以上のパートナーとして日本に期待する。

馬蹄和久阪和興業(株)取締役:タコ等の水産物を日本に輸入しているが増加させたい。モロッコの木材を中国へ輸出したい。

蜂谷哲也さくらクリニック院長:医療はハード、ソフト、制度が重要。日本は最も社会主義的医療制度で成功した。貴国も参考にされたい。日本の医療機器メーカーの欧州、アフリカ進出は少ない。アフリカを拠点として欧州、中東へ展開するパートナーシップとして医療企業はふさわしいと思う。次回訪日時には病院を訪問していただきたい。

マアスーシ・モロッコ貿易次官:欧州旅行者のモロッコ治療旅行も人気だ。モロッコは健康・医療市場を重視し、医療エキスポを毎年開催しているので訪問してほしい。

今田潔信越化学工業(株)顧問:投資メリット、優先業種は何か。

マアスーシ・モロッコ貿易次官:良質な労働者、欧州への再輸出基地が利点。自動車、電子、航空宇宙、業務委託、建築などが有望分野。

是永和夫三菱商事(株)コーポレート担当役員付上席顧問:アフリカ16拠点を統括した。モロッコでは自動車、タイヤを取り扱った。アフリカでは社員の健康管理が重要。救急車の寄贈などCSR活動を日本企業全体で推進している。

(田丸周FEC常任参与・油研工業(株)常勤監査役・記)

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