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積極的な政治対話が未来を開く

活動基盤強化

2006年01月01日更新

概要

A.P. ロシュコフ駐日ロシア連邦大使の2006年新春あいさつ

内容

A.P. ロシュコフ駐日ロシア連邦大使

A.P. ロシュコフ駐日ロシア連邦大使


 ロ日関係強化に貢献著しく、権威ある日本の団体でもある、国際親善協会の発行する月刊誌「FEC News」(The International Friendship Exchange Council、エフイーシー国際親善協会)の読者の皆さんに対し、新年のご挨拶をする機会を得たことを心より嬉しく思います。

 新年の訪れ――これはいつも興奮する時期であり、やり遂げたことを評価し、期待を持って将来を見つめる時期であります。従って、私は、ここ日本でロシアを代表する立場にある在日ロシア大使として、私たち両国の関係の状況およびその発展の展望について語らないわけには行きません。

 過ぎ行く2005年は、ロシアと日本にとって特別な年であった言っても過言ではありません。私たちは本年、広い範囲で、両国の公式関係樹立150周年を、共同で肯定的に記念致しました。本年の行事では、ロシア連邦大統領のV.V.プーチンの日本公式訪問が当然中心的出来事になりました。訪問は極めて密度の高く建設的なもので、ロ日全般の関係発展が促進されていることを確認し、かつ、発展をさらに強化するものになりました。

 その証左として経済、科学技術、文化、人道、その他関連分野での協力についての18項目からなる書類が調印されました。また、訪問中に行なわれた会談や対話の内容また調印された一連の書類は、ロ日関係が益々広範で深い性格のものになっていることをはっきりと証明しています。普遍的な民主主義価値に対するロシアと日本の献身性とその実現への徹底した努力により、両国は、現在、両国の国家関係を私たちの歴史においてかつてないレヴェルに高めることに成功しました。私は満足感を持ってこのことを確認したいと思います。

 ロシアも日本も、今後も関係が強化されるように積極的で実質的なステップを歩み続けていることは重要なことです。その結果、主な国際問題についてモスクワと東京のアプローチが極めて似通っているかあるいは全く一致することが明らかになりました。貿易、投資協力も急速なテンポで伸びています。データによれば、2005年通年では、ロ日の貿易高は100億ドルを超える可能性があります。アジア太平洋地域における安定と安全保障の分野、及び国際テロリズム撲滅闘争でも我々両国は相互活動を活発に行なわれています。文化、人道分野での交流も拡大しています。ロシアと日本の間には、国境画定問題を除けば、大きな未解決問題は基本的にはありません。領土問題を解決するためには、ロシアと日本のリーダーが最近東京で合意したように、両国関係の中に相互理解、信頼、広い範囲の相互協力の雰囲気を維持しながら、交渉を粘り強く続けていくことが必要です。私たちは、平和な未来について考え、過去の否定的な旧来型の踏襲から脱却する必要があります。現在の状況を真剣に見つめ、そして、過去の教訓を正しく謙虚に認識すれば、私たち両国は、歴史の遺物として残っているこの問題を正しくそして相互に受け入れられる形で解決できると確信します。

 来るべく2006年もやはり私たち両国にとって祝福すべき年であります。外交関係を樹立し、戦争状態の終結し、そして戦争後の一連の重要問題を解決した日ソ共同宣言の50周年になるからです。この記念日に向けて、2006年には日本でロシア文化祭が開催され、社会団体の主催で種々のイベントが企画されています。最高級レヴェルおよび最高レヴェルの積極的な政治対話も継続されるでしょう。要するに、2006年は、過ぎ行く2005年に劣らず、密度の濃い、興味ある、そしてロ日関係強化のプロセスが継続されるという明確な目的を持ち、期待と楽観を持って未来を見ることができる年になるでしょう。

 最後に、我々の友人であるFECの会員の皆様がロ日関係発展のために注いだ努力に対し、感謝の気持ちを述べたいと思います。関係発展の方向で皆様方との有効かつ実りある作業の継続を期待する所存であります。

 FEC指導部そして会員の皆様、また「FEC News」の全読者の皆様に、2006年の幸福、成功そして繁栄を祈念しております。

(翻訳・FEC)


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