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ベトナム共産党次期幹部候補訪日団の受け入れを実施

ベトナム 日越文化経済委員会

2010年09月28日更新

民主党の外交政策・日本の近隣国との国際関係及び外交官育成の研究のため、ベトナム共産党次期幹部候補が来日

仙谷由人内閣官房長官(中央)とベトナム共産党次期幹部候補訪日団一行

仙谷由人内閣官房長官(中央)とベトナム共産党次期幹部候補訪日団一行

とき

平成22年(2010)9月28日(火)〜10月12日(火)の15日間

ところ

東京、神奈川、静岡、京都、奈良、大阪

概要

平成22年9月28日(火)から10月12日(火)にベトナム共産党次期幹部候補訪日団の受け入れを実施

内容

目 的

民主党の外交政策、日本の近隣国との国際関係及び外交官育成の研究のため

概 要

民主党の外交政策、日本の近隣国との国際関係及び外交官育成の研究のため

民間外交推進協会(FEC)は在日ベトナム社会主義共和国大使館からの要請により、9月28日から10月12日の15日間の日程で来日のベトナム共産党次期幹部候補訪日団15名の受け入れを行った。FECはこれまでマイン共産党書記長、チェット国家主席、ズン首相等要人の来日時に本協会役員との懇談会を開催したほか、定期的にベトナムの各都市に経済・教育・医療福祉等の調査団の派遣や協議会の開催などベトナムと極めて親密な関係にある。

一行は東京滞在中、民主党本部での外交政策の説明、各分野の有識者から日本外交政策等の講義を受け、また政府要人や外務省幹部との面談等も精力的に行い、限られた時間の中で有意義な日程をこなした。また、富士山や箱根、京都、奈良、大阪等にも足を運び日本の文化や伝統に対する認識も深めた。ベトナム共産党の人材育成プログラムの一環である今次訪日団は団長のタン対外委員会官房長以下、副団長にフーン対外委員会中国・北東アジア局副局長のほか、トン対外委員会ラオス・カンボジア局副局長、ヴァン対外委員会対外関係紙副編集長等20代から50代までの若手を中心に編成された。

日 程

 

9月28日/早朝=成田着。午前=在日ベトナム社会主義共和国大使館訪問。午後=ホテルにて湯下博之元駐ベトナム大使の「日本外交概説」講義を受講、ホテルにてFEC主催歓迎夕食会。29日/午後=東京大学駒場キャンパスにて山影進教授の「日本の対東アジア外交政策」講義を受講。30日/午前・午後=青山学院大学訪問(中山俊宏教授の「日本の対米国外交政策」講義を受講、学内見学)。10月1日/午前=民主党本部訪問(岡田克也幹事長を表敬、西村智奈美国際局長と懇談)。午後=ホテルにて谷野作太郎元駐中国大使の「日本の対中国外交政策」講義を受講。2日/午前=富士山観光。午後=箱根観光。3日/午前=箱根観光。4日/午前=外務省訪問(木寺昌人大臣官房長を表敬、吉田昌弘大臣官房総務課総括の「外務省の組織と機能」講義を受講)。午後=外務省再訪問(濵田隆人事課企画官の「外交官育成の経験」講義を受講)。5日/午前=横浜視察。午後=外務省研修所訪問(鹿取克章所長を表敬、所内視察、研修概要説明)。6日/午前・午後=(株)ニトリホールディングス東京本社視察と似鳥昭雄社長との昼食懇談。7日/午前=ホテルにて茂田宏元駐イスラエル大使の「日本の対ロシア外交政策」講義を受講。午後=国会議事堂及び皇居見学、首相官邸訪問(仙谷由人内閣官房長官を表敬)。8日/午前=ホテルにてラウンドアップミーティング。正午=FEC主催東京研修結果報告兼送別会。9日/午前=新幹線にて京都へ移動。午後=京都見学。10日/午前・午後=奈良見学。11日/午前=大阪見学。午後=在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館訪問。12日/午前=関西国際空港より帰国の途へ。

団 員

 

団長=グエン・フイ・タン対外委員会官房長

副団長=グエン・マイ・フーン対外委員会中国・北東アジア局副局長

団員=▽チャン・ヴァン・トン対外委員会ラオス・カンボジア局副局長▽ディン・ティ・ミー・ヴァン対外委員会対外関係紙副編集長▽ドー・スアン・トン外務省世界・ベトナム報道副編集長▽フン・ティ・キム・ズン対外委員会国際会館部長▽ファム・ティ・トゥー・ハー中央組織委員会財務部長▽ゴー・タイン・ハーイ党中央事務局副部長▽グエン・チュン・ハー・バクニン省人民委員会総務部副部長▽タン・ティ・ズーントゥエン・クアン省人民委員会総務部副部長▽チャン・ヴァン・ミン・ゲアン省人民委員会国際部副部長▽グエン・ビック・ディエップ中央組織委員会財務部副部長▽ホアン・ミン・ハーイ公安省総務部事務官▽グエン・アイン・ヴー対外委員会組織委員会事務官▽グエン・ドゥック・ミン外務省北東アジア局外務事務官

湯下博之元駐ベトナム大使からの「日本外交史概説」の講義

 

来日初日の9月28日午後2時から宿泊先の新宿ワシントンホテル新館4階「丹沢」にて約3時間、湯下大使より日本外交の基礎知識として「日本外交史概説」の講義が行われた。現代の日本外交につながる開国から始まり、大陸政策の展開、第一次世界大戦後、米国との対立の経緯。軍部が台頭し、満州事変、日中戦争、日独伊三国同盟、日米開戦へ進み、敗戦、占領。対日平和条約による独立の回復、ロシア、中国、韓国との国交回復、国際機関への加盟、経済大国への発展、東アジア政策及び新しい国際環境への対応まで、当時の指導者の考え方や代表的な出来事を挙げて詳しく説明した。その後、質疑応答が活発に行われた。

 

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講義の開催風景
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湯下博之元駐ベトナム大使(中央)と団員
ベトナム共産党代表団歓迎レセプション

 
9月28日午後6時より新宿ワシントンホテル本館25階「スターライトルーム」にて代表団来日歓迎夕食会・レセプションが開催された。レセプションには埴岡清至FEC理事長、チャン・レー・ティエン在日ベトナム社会主義共和国大使館参事官、河上淳一外務省南東アジア第一課地域調整官及びFEC役員・会員等約40名が出席した。

 

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挨拶をする埴岡清至FEC理事長(一番右)
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レセプションの開催風景
山影進東京大学教授からの「日本の対東アジア外交政策」の講義

 

9月29日午後2時30分から約2時間、東京大学駒場キャンパスにて山影教授より「日本の対東アジア外交政策〜東アジア共同体構想、ASEAN重視、CLMV支援」について講義(約1時間20分)が行われ、終了後、東アジア共同体構想や日越両国の発展のために重要な要因等について質疑応答が行われた。山影教授は、「日本の対東アジア外交は政権交代後も、ASEAN新規加盟国のベトナムが重要であることに変わりはない。ベトナムの人材育成、特に高等教育について東京大学として協力したい。既に本学の古田教授が中心となってベトナム人留学生の受け入れを実施し、教授のベトナムへの派遣も検討している」と述べた。

 

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講義をする山影進東京大学教授
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山影進東京大学教授(中央)と団員
中山俊宏青山学院大学教授からの「日本の対米外交政策」の講義等

 

9月30日午前9時30分から2時間30分、青山学院大学の青山キャンパスにて中山教授より「日本の対米外交政策」について講義(約1時間45分)が行われ、終了後、民主党の方針や現在の米中関係等について活発な質疑応答が行われた。

終了後、大学に隣接のアイビーホールにて土山實男青山学院大学副学長、井田昌之(学)青山学院副院長・教授、山田明男総務部長を囲んでの昼食懇談会が開催された。その後、青山学院大学本部にて杉村佐壽常務理事の歓迎挨拶に続いて、学内サイトツアーが行われた。

 

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講義をする中山俊宏青山学院大学教授
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講義の開催風景
中川正春民主党外交・安全保障調査会会長と西村智奈美民主党国際局長からのブリーフィング

 

10月1日午前10時から約1時間、民主党本部にて中川正春民主党外交・安全保障調査会会長と西村智奈美同国際局長による「民主党の外交政策」についてのブリーフィングが行われた。先ず中川外交・安全保障調査会会長より「昨年の政権交代以来、民主党が日本の新政権を担っている。基本的には日米関係を基軸にするが、我々はアジアを重視したい。韓国、中国並びにASEAN諸国と連携して日本が東アジア共同体の一員となるべく努力をしている。ベトナムには日本とASEAN諸国との架け橋になってもらいたい」と説明した。続く西村国際局長との質疑応答では、韓国海軍の哨戒艦が爆破・沈没した事件や民主党とベトナム共産党との関係発展についての具体的な計画について意見交換が行われた。

 

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西村智奈美民主党国際局長と中川正春会長
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ブリーフィングの開催風景
岡田克也民主党幹事長等への表敬訪問

 

10月1日午前11時から約25分間、民主党本部にて岡田克也幹事長への表敬訪問が実現した。枝野幸男幹事長代理も同席した。冒頭、タン団長は面会の御礼と幹事長就任の祝辞を述べ、続けて「ベトナム共産党は現在若手幹部養成プログラムを実施し、日本をはじめ諸外国に研修団を派遣している。今回の代表団は、ベトナム共産党で活躍している若手幹部と地方の代表で構成され、日本の外交政策と国際関係の研究を目的としている。日本とベトナムの関係はあらゆる分野で友好的だが、これからも民主党のもと更に発展することを期待している」と挨拶。それを受けて岡田幹事長は、「訪問を心から歓迎する。民主党の幹事長には2週間前に就任した。これまでにベトナムに3回訪問した。最初は今から20年前、2回目は昨年3月、3回目は外相として本年7月にASEAN関連外相会議に出席するためだ。日本にとってベトナムは重要な国。経済協力でいうとインドとベトナムが最大のODA供与国。また多くの日本企業がベトナムに進出し成功している。今後は経済関係のみならず政治的にも安全保障の面でも協力して行きたい」と述べた。続く質疑応答においてタン団長が現在の民主党の外交方針の柱を問うと、岡田幹事長は、「日米関係の発展による安全保障面の強化が第一の柱。日本には日米安全保障条約に基づいて米軍基地があるが、これは日本のみならずアジア全体を守るために重要だ。第二はアジアとの関係。21世紀はアジアの時代と確信している。平和で豊かなアジアの実現のため日本が尽力し、それを通じて日本自身も発展していくという長期的な目標を立てている。アジアは韓国、中国、ASEAN諸国、インドなどの国々があり、特にASEANは我々と同じ人口のため重視している。ASEANの中でベトナムがリーダーシップを発揮することを期待している」と答えた。また、民主党幹事長としてのベトナム共産党との関係強化計画を問われると、「まずは国会に専念するが、その間に党間交流を深めていく方法を考えたい」と答えた。最後にタン団長は、「私達もベトナム共産党と民主党の関係を深めるために力を尽くしたい。2011年1月にベトナム共産党の党大会が開催され、2010年から2020年の10年間の経済発展計画、党の綱領の改定、規約の改定、最高機関の選出などが行われる。ベトナム共産党として世界各国の政党にメッセージを依頼しているので、民主党からもいただきたい」と述べ、岡田幹事長はメッセージの発信を約束した。

 

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岡田克也民主党幹事長
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タン団長と岡田克也民主党幹事長
谷野作太郎元駐中国大使からの「日本の対中外交政策」の講義

 

10月1日午後2時から宿泊先の新宿ワシントンホテル新館4階「丹沢」にて約2時間30分、谷野大使より「日本の対中国外交政策」についての講義が行われた。谷野大使は、アジアの巨龍中国との取り組み方や中国の光と影、中国に求められるものについて具体例を挙げて解説した。また、良好で安定した日中関係は東アジアの平和・安定・基礎であると説明。その後質疑応答が行われた。

 

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講義の開催風景
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谷野作太郎元駐中国大使(中央)とタン団長
木寺昌人外務省官房長表敬訪問、外務省の組織と機能及び外交官育成についてのブリーフィング

 

10月4日午前11時から約15分間、外務本省にて木寺官房長を表敬した。木寺官房長は「日越の関係はますます深まっており、1986年に私が初訪越した当時からは考えられないほど関係が発展していることを嬉しく思う。若い世代の訪日は意義深い」と歓迎の言葉を述べた。

続いて、官房総務課の吉田総括より「外務省の組織と機能」と題して、外務省の任務、所掌事務、本省と在外公館の機能、外務省の機構、外務本省の組織、在外大使館等の設置国について説明を受けた。終了後、昼食休憩のため一旦外務本省を出て、再び午後2時30分に戻り、官房人事課の濵田企画官より外務省における人材育成制度について、入省時の試験区分とキャリアパス、入省後の研修制度と人材育成の2つの柱に沿って詳しく説明を受けた。

 

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木寺昌人外務省官房長(二列目中央)と団員
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木寺昌人外務省官房長

 

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吉田官房総務課総括とタン団長
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濵田官房人事課企画官
鹿取克章外務省研修所長表敬訪問と外務省研修所の視察

 

10月5日午後3時から約45分間、相模原の外務省研修所にて鹿取所長を表敬した。鹿取所長は歓迎挨拶の後、研修所の概要、新入省者の研修及び自身の最近の問題意識について詳しく説明。続いてタン団長からの外交官試験廃止による弊害の有無などの問いに一つ一つ丁寧に対応した。終了後、野村浩司教務主事の案内で研修所内を視察。最後に野村主事より会議室にて研修所の概略の説明と質疑応答が行われた。

 

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表敬訪問の様子
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鹿取克章外務省研修所長(右から3番目)と団員
(株)ニトリホールディングス東京本社見学と似鳥昭雄ニトリ代表取締役社長との昼食懇談

 

10月6日午前10時40分に(株)ニトリホールディングス東京本社1階店舗玄関に集合し、先ず40分間店舗を見学し担当者よりベトナム製の製品を中心に説明が行われた。その後、本部の品質業務改革室で100%ニトリ製商品の品質管理状況や、椅子の強度試験などを見学した。終了後、本部会議室にて似鳥昭雄代表取締役社長が一行を歓迎し、「当社の一番の経営のポイントは日本人の不満を満足に変えるための活動をすることで、日本国民の生活を豊かにすることを全社員の使命としている。そして、60年計画、30年計画、そして10年計画と期間を細分化し計画を立て現状との差異を改善する『前始末』を徹底することとだ」と企業理念や経営方針等を説明した。タン団長からはベトナムでの製造工場のみならず、販売店舗の展開の要望が出された。また、似鳥社長からベトナム政府に対する、(1)家具・HFAの有力メーカー情報の提供、(2)国内情報の強化、(3)ベトナムホーチミン港の改善、(4)インフラの整備、(5)電力不足の解消の5点の要望書がタン団長に手渡され、団長は帰国後、政府に報告し回答すると答えた。その後、昼食懇談会が和やかに行われた。

 

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店舗見学の様子
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似鳥昭雄ニトリ代表取締役社長

 

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似鳥社長より説明を受ける団員
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似鳥昭雄社長とタン団長
茂田宏元駐イスラエル大使からの「日本の対ロシア外交政策」の講義

 

10月7日午前9時から約2時間30分、新宿ワシントンホテル新館4階「丹沢」にて茂田宏元駐イスラエル大使・元駐ロシア公使による「日本の対ロシア外交政策」の講義が行われた。茂田大使は、日露の歴史、日ソ中立条約違反の宣戦布告、終戦間際の北方領土の占領、日本軍兵士約60万人のソ連での強制労働、日ソ共同宣言、その後の日露関係について説明した。続く質疑応答ではロシアの世界政治における役割、東アジア共同体構想における日本のロシアの扱い方、日本の歴史的事件等に関する質問が出された。

 

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茂田宏元駐イスラエル大使
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講義の開催風景
仙谷由人内閣官房長官表敬訪問

 

10月7日午後5時10分から約15分間、首相官邸3階南会議室にて埴岡清至FEC理事長、笹森清FEC評議会副議長の同席のもと、仙谷内閣官房長官へ表敬訪問を行った。

冒頭、仙谷内閣官房長官は、「ベトナムの発展と国造りに真剣に取り組んでいる皆さんの来日を歓迎する。皆さんのように才能があり自国の発展のために貢献したいという情熱を持っている方々の努力で、ベトナムが更に大きな成長を遂げていくと確信している。日本は今まで経済協力などでベトナムの国造りに若干なりとも貢献してきたが、インフラ整備のみならず人材育成面でも引き続き協力していきたい。逆に日本としてもベトナムの方々の国造りへの意欲を学びたい」と述べられた。これに対し、タン団長は表敬訪問の実現に謝意を表し、「ベトナム行政官養成のための日本の支援に感謝する。今次訪日では日本の外交政策や国際関係について関係者から丁寧な説明を受けることができただけでなく、日本の方々のベトナム重視の意向が確認でき有意義な研修となった。日本の経済協力はベトナムの国造りのために有効に活用されており、高く評価している」と述べた。

また、二国間関係について仙谷官房長官は、日越両国の戦略的パートナーシップを強化するため、あらゆる分野で緊密に協力し発展させたい旨を述べ、タン団長はこれに同意した。

 

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仙谷由人内閣官房長官
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表敬訪問の様子
ラウンドアップミーティング

 

10月8日午前9時から約3時間、新宿ワシントンホテル新館3階「高尾2」にて湯下博之元駐ベトナム大使による東京研修のラウンドアップミーティングが催され、ベトナム代表団一人ひとりの研修成果報告と意見交換が行われた。タン団長は、「FECのおかげで大変有意義な研修が出来大変満足している。我々は日本のベトナムとの関係促進の強い意向を踏まえて両国関係を促進する役割が有る。今回の研修結果を今後に生かして行きたい」と述べた。フーン副団長は「今回の研修内容はとても素晴らしくFECに感謝する。次回に向けて、団員各自が予習し基本的な理解を深めるため講義資料を事前に配布する、質疑応答の時間をもう少し長くする等工夫して要望する」との感想を述べた。団員からも今回の研修に高い評価を得た。湯下大使は、「今回の研修が成果を上げたことをうれしく思う。実際に訪日したことで日本に対する理解がより深まったとの意見もあり何よりだ。FECは政府間の関係以外に民間レベルの交流も深めて行くため今後も出来る限り研修団の受け入れをしたい。FECは毎年ベトナムミッションを派遣しているので、またベトナムでお会いできる機会を楽しみにしている」と述べた。

 

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ラウンドアップミーティングの様子
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湯下博之元駐ベトナム大使とタン団長
ベトナム共産党代表団一行の東京研修結果報告兼送別会

 

10月8日正午より約1時間、新宿ワシントンホテル新館3階「高尾1」にてベトナム共産党代表団一行の東京研修が無事終了し、多くの成果を上げたことを祝い、訪日団への講義を担当した講師、FEC役員・会員を招き、研修成果の報告会を兼ねた意見交換の場を設けた。最初に埴岡清至FEC理事長は、「今回日本の外交政策、外交官育成の研究を目的とした代表団の初来日に際して、在日ベトナム大使館からの要請を受けて、本協会として15日間の研修を企画実施した。仙谷内閣官房長官や岡田民主党幹事長への表敬訪問、各分野の有識者による日本の対近隣国外交政策に関する講義、外務本省及び外務省研修所における外交組織と外交官育成制度の講義等盛り沢山の内容で、所期の目的を達成できたことは同慶の至りである。今回の団員の多くが初来日であったと聞いており、帰国後、研修で得られた知識や経験を仕事にと共に是非多くの同僚、家族、友人に伝え、我が国の理解者を増やして欲しい」と挨拶した。続いて、タン団長は「この10日間FECの協力ですばらしい研修となった。外交政策だけでなく、日本人の特質や文化等色々と勉強できた。両国関係の発展にFECが果たされた役割は大きい。本日列席の皆様に感謝すると共に、引き続き両国の発展に協力をお願いしたい。日本のベトナムへの温かい思いを感じ感動した。今回の研修で私達は両国の関係促進の責任を請け負った」と謝意を表した。続いて、湯下大使の発声で乾杯し、和やかに昼食懇談が行われた。

 

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埴岡清至FEC理事長とタン団長
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送別会の開催風景

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