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新たな領域の協力拡大を期待

活動基盤強化

2006年01月01日更新

概要

ドミンゴ・シアゾンJr. 駐日フィリピン大使の2006年新春あいさつ

内容

ドミンゴ・シアゾンJr. 駐日フィリピン大使

ドミンゴ・シアゾンJr. 駐日フィリピン大使


 2006年をFEC会員及びFECニュース読者の皆様とともに迎えられたことにお祝いを申し上げます。本年の職務に乗り出すに当たり、FECが日本とアジア諸国、とりわけフィリピン国民との友好の絆の強化においてとても重要なパートナーであったという事実に大いに勇気づけられます。

 本年は、フィリピンと日本の関係が決して今より良くなかったころに外交関係を樹立してから50周年を迎えます。04年以来、日本はフィリピンにとり最大の貿易相手であり、観光客では2番目、投資でも主要な投資パートナーの一国です。やがて結ばれる日比経済連携協定(EPA)――自由貿易協定(FTA)プラスアルファの協定であって、貿易の自由化にとどまらず、人材訓練や技能職の相互移動のような新しい領域の協力を含む――により、両国の結びつきはより高いレベルに至ることでしょう。

 多くの点で、日比EPAは両国の長い交流の歴史を思い出させるものです。日本の交易者が16世紀に来航し、多くの地に定住しました。しかし、1614年の大名、高山右近のマニラへの追放は鎖国政策による長い交易中断の前触れでした。1888年の在マニラ日本領事館の開設――この年はフィリピンの国民的英雄であるホセ・リサールの訪日の年でもあります――により、幸いにして1800年代に交流は再開しました。1903年から日本人が建設プロジェクトや農場で働くためフィリピンに移住を始めました。多くの労働者はフィリピン女性と結婚し、最南端のミンダナオ島ダヴァオに移り、農業開発に携わった人々もいます。戦後、両国の交流は流れを逆にして再開し、今日ではフィリピン人が日本に住む外国人集団の4番目を占めています。

 大いに期待することは、FECが両国の経済的結びつきと交流を強化するだけでなく、新たな領域の協力関係の拡大にも、その価値ある貢献を拡大し続けていただけたら、ということです。

(翻訳・FEC)


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