日 時
平成22年(2010)11月15日(月)19時から20時45分
場 所
ホテルニューオータニ・本館1階「パラッツオ」
出席者
30名(エルベグドルジ・大統領と随員等14名、FEC側・内藤明人副会長、埴岡理事長等15名)
![]() 閉会後のエルベグドルジ・モンゴル大統領を囲んでFEC役員・会員らとの団体記念写真 |
概 要
民間外交推進協会(FEC)は11月15日、モンゴルのツァヒャー・エルベグドルジ大統領ご夫妻を招き、歓迎晩餐会をホテルニューオータニで開催した。モンゴル民主運動20年の節目の年に当たる本年、民主化運動の活動家として初めて国家元首に選出されたエルベグドルジ大統領の招聘は、両国関係を新たな次元に高めて発展させる上で、極めて重要な意義があった。
晩餐会にはモンゴル側はハジドスレン・ボロルマー・モンゴル国大統領夫人、ザンダンシャタル外交・貿易大臣、ボルド国防大臣、ガンホヤグ国家大会議議員・モンゴル日本議員連盟会長、ガンホヤグ・ドルノゴビ県知事ら国家大会議議員ほか各省高官とジグジッド駐日モンゴル大使等が同席し、FECからは埴岡清至FEC理事長、内藤明人FEC副会長・リンナイ㈱代表取締役会長、古賀一成衆議院議員、西村智奈美衆議院議員、笹森清内閣特別顧問・元連合会長、坂井音重白翔會主宰・能楽師、渡邊頼純慶応義塾大学教授、川合紳二丸紅㈱代表取締役常務執行役員ら多数が出席した。
埴岡清至FEC理事長は開会に際して主催者挨拶で、エルベグドルジ大統領の来日を歓迎し、両国関係の更なる発展のために率直な意見交換をしたいと述べた。続いて、古賀一成衆議院議員による乾杯のご発声。その後、エルベグドルジ大統領より、歓迎晩餐会開催の謝辞と乾杯が行われ、日本料理を共に前田貴俊FEC企画事業部次長の進行により率直な意見交換が行われた。閉会に際し、内藤明人FEC副会長・リンナイ㈱代表取締役会長より挨拶が述べられ、その後隣室にて大統領を囲んでの記念写真撮影を行った。
埴岡清至FEC理事長の挨拶要旨
ツァヒャー・エルベグドルジ大統領、令夫人並びにご同行の皆様のご来日を歓迎して本協会主催の歓迎晩餐会を開催させていただく。近年、日本とモンゴルの関係は総合的パートナーシップの下で着実に拡大発展しているが、今回の大統領閣下のご来日を機にさらなる両国関係の発展のため、戦略的パートナーシップへの進展を希望している。そのため本席には、政界、官界、財界、学界及び文化界等の各界代表者が出席し、両国の発展のための率直な意見交換を行いたいと考えている。
古賀一成衆議院議員の乾杯挨拶要
エルベグドルジ大統領、大勢のモンゴルの皆様の再来日を心から歓迎申し上げる。3年前、エルベグドルジ大統領が当時野党民主党の代表で同志として来日された折には、私を励ます会に参加し応援をいただき、その後両国ともに民主党が政権を取った。両国の発展と経済交流が進むことを祈念する。
エルベグドルジ大統領の挨拶要旨
FEC主催の晩餐会にお招きいただき感謝する。日本に到着して最初の食事を皆様と行えることを大変嬉しく思う。モンゴルと日本の関係は非常に特徴がある。モンゴル人と日本人には互いの関係を拡大させていくための心の炎が常にある。一例を挙げると、日本とモンゴルとの関係を促進させる民間の親善協会は日本に70以上、モンゴルでも30以上有り、これは他の二国間関係では見られない。
歴史的にもモンゴルは非常に重要な場面において日本と接して来た。フビライハーンの時代も、民主化後の1990年代においても日本との緊密な関係を維持してきた。日本はモンゴルの民主化を支援してくれた。モンゴル経済の移行時で一番苦しい時に真っ先に手を差し伸べてくれたのが日本の政府、国民の皆様だった。モンゴル政府及び国民は、日本に常に感謝している。
今日本とモンゴルは新しい段階に進む条件が整っている。互いに利益をもたらす互恵的関係にまで発展している。鉱物資源やインフラ開発、環境問題、その他エネルギーといったあらゆる分野での協力開発を進めていく可能性が開かれている。したがって、モンゴルは日本にとって最も頼りになるパートナーとして有り続けることが出来るだろう。今後戦略的に協力関係を進めて行けることを願っている。今回の訪問で具体的協力について意見交換する予定だ。
夕食懇談会要旨
西村智奈美衆議院議員:モンゴルに2回訪問した。2回目の訪問時にはオユン・トルゴイ鉱山を視察し、日本の持っている様々な技術やノウハウが、モンゴルで生きる素地があると感じた。今後日本とモンゴルとの間で観光や人的交流がさらに活発化することを期待し、そのために力を尽くしたい。
エルベグドルジ大統領:モンゴルでは出来るだけ日本の民間企業に最初から参画して欲しいと考えている。例えばODAを石炭やレアメタルの探査や加工に向ければ、民間企業は関心を持つのではないか。特にレアアースについては、探査の段階から参入してもらう事が大切だ。モンゴルの持っている地下資源と、日本が持つ環境に配慮した高い技術を組み合わせることにより、それが世界のモデルとなるような新しい協力関係が出来るのではないだろうか。私の今回の訪問の主な目的としては、日本企業の価値観を理解することで、彼らの価値に応えることが出来ればと考えている。
ゾリグ・アルタイ国家大会議議員:私はモンゴルで唯一の無所属議員だ。モンゴルの人口は270万人しかいないが、モンゴルでは二つの大きな政党に分かれ、必ず党に入るべきという動きが強まりつつある。他方、何人かの議員が政党所属を廃止すべきと提案しており、大統領も検討する発言をしている。日本ではこの問題はどうなっているか。法律では政党所属が義務付けられているのか。
西村智奈美衆議院議員:結論から言うと国会議員が政党に属さなくてはいけないという決まりは法律に無い。ただ、政党に属さない場合二つの困難なことが有る。一つは国会で様々な活動をしようという時に無所属の議員はいろいろな意味で制約がある。もう一つは選挙の際に政党に属していないと支障がある。
笹森清内閣特別顧問:モンゴルと比較して、日本には1億2700万人の国民がいる。その内、選挙権を持つ約8000万人の有権者の中には戦後65年が経っても考えが変わらない人達がまだ圧倒的多数いる。そのため、思想的にグループを組み、そのグループが国会の中では大きく分かれていた。その中で圧倒的に強かったのが自民党。それに異論を唱えてきたのが民主党で、その体制が1990代まで続いた。その後、大きく選挙制度が変わり、小選挙区制度を設けた。その結果、政党に属していないと選挙が戦い辛い。もう一つは政治資金規正法が変わった。政党に対する助成金が出るようになった。国会議員の活動を全て政党がカバーする形になっている。アメリカ的な二大政党制を日本の社会の中に作りたいという制度に変えた。その効果は昨年8月30日の総選挙で、初めて国民が投票で政権を変えた結果に現れた。選挙制度は国ごとにどれが良いか探していけば良いだろう。
エルベグドルジ大統領:モンゴルに投資するに際してどのような環境が必要か。
川合紳二丸紅㈱代表取締役常務執行役員:大統領より今こそ参入の時というお話をいただいた。モンゴルは資源国で石炭、鉱石、レアアース、ウランなど非常に資源投資のポテンシャルが有ると考えている。私は社内でモンゴル地域戦略委員長を務め、投資をする立場にある。今年7月にミッションの団長としてモンゴルを訪問し、ザンダンシャタル外交・貿易大臣等とお会いして、我々の計画について意見交換をした。タバントルゴイ炭鉱の投資のみならず、レアアースやウランなど積極的に投資していきたいので大統領のサポートをお願いしたい。
加藤広之三井物産㈱執行役員:三井物産でエネルギーを担当し、前職は石炭部長でもあったので、この10年間モンゴルには非常に関心を持っている。モンゴルの資源と日本の環境技術を組み合わせれば両国にとってWin-Winになると固く信じている。我が国には石炭が必要。一方、ウランバートルには環境に優しい発電所が必要なことも承知している。いかに事業に落とせるかが我々民間商社の役割だと考えているので、引き続きご支援をお願いしたい。
ペマ・ギャルポ桐蔭横浜大学教授:大統領の今回の訪日目的を達成するために、駐日大使が本席を選ばれたことは最も相応しいと思う。昔から日本はモンゴルに好意を持っており、先程大統領が仰った通り両国は相互補完関係にある事を国民皆が知っている。歴代の政府首脳、そして両国の大使並びに国民は互いに他のどの国よりも親近感をもつ。恐らく大統領閣下は菅総理と様々な条約を結ぶと思うが、これを実りあるものにするためにFECを活用すべきだ。そのため、次の2点を提案したい。まずは日本企業が個別で当たるといろいろと条件が異なるので、モンゴルに投資するためのファンドを首脳間で決めてはどうか。その上で、FEC関係者と大統領顧問との間で具体的事項を意見交換することが有益である。
第二にモンゴルは内陸国家であるため輸送が不便。同じく内陸国家であるスイスは腕時計と金融に力を入れた。モンゴルがアジアのスイスになるために、もっと航空貨物を増やすべきだ。
ザンダンシャタル外交・貿易大臣:昨年、外交・貿易大臣として日本を実務訪問した。その時日本からの渡航者に対し査証を免除することを決断し、今年の4月1日から実施。4月1日から10月1日までで52,368名がモンゴルを訪問され、前年の2.5倍になった。これに伴って投資や、人的交流を通じて中小企業からも投資が増えると期待している。今度は、日本を訪れるモンゴル人達の査証の緩和を検討することをお願いしたい。そして、モンゴルへの鉱物資源、石炭、ウランそしてレアメタルへの積極的な投資を推進していただきたい。
内藤明人FEC副会長の閉会挨拶要旨
本日の懇談内容を踏まえて、今後は政府間だけでなく、民間レベルにおいても戦略的パートナーシップに相応しい関係に発展させていきたい。そのため、ジグジッド駐日モンゴル大使との連携を密にし、両国の経済関係を更に深く、そして堅固なものに育てて行くために尽力する。大統領ご一行の来日が実り多きものになることを祈念する。
(閉会後、別室でエルベグドルジ大統領を囲み出席者一同の記念撮影が行われた。)
![]() エルベグドルジ・モンゴル大統領 |
![]() 来賓あいさつをするエルベグドルジ大統領 |
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![]() 歓迎晩餐会の開催風景 |
![]() 閉会あいさつする内藤明人FEC副会長・リンナイ代表取締役会長 |
※ 写真撮影は前島写真店・前島吉裕氏








