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平成20年 新春メッセージ

 新年明けましておめでとうございます。謹んで新春のご祝詞を申し上げます。民間外交に取り組んでいただいております皆様のご努力に心から感謝いたしますとともに、新しい年を迎え私達が取り組むべき大切な問題につきまして私の考えを述べさせていただきます。

 第一に、地球の平和と安心して未来への希望を持ちながら暮らせる社会の実現のために、私達日本人は如何に国際紛争やテロに対処するべきかを真剣に考えなければなりません。無法国家による核兵器開発や無差別テロには毅然とした態度で立ち向かうことが必要です。インド洋での給油活動も、日本国内の政争の道具として利用するのではなく、世界の動きを正確に理解しながら真剣に議論するべきであり、正々堂々と行うべき問題と考えます。

 第二に、文明と科学技術に支えられた社会を継続していくためには、資源の確保も重要となります。わが国政府が郵政の民営化にかまけている間に、急速な経済発展を続ける中国は、着々と世界各国で資源を確保してしまいました。ロシアもその豊富な天然ガスや石油などの資源の力により、強気の資源外交を展開しています。水と空気のほかには資源らしい資源がないわが国としては、直ちに国を挙げて資源確保に取り組まなければなりません。

 第三に、将来を担う若者への教育の改革もわが国の重要な課題の一つです。次世代を担う若者の人間形成の柱となるような教育が望まれます。ゆとり教育なるものの弊害により、日本の学生の学力が低下し、諸外国に遅れをとっている、という報告もあります。幸いわが国には旧制高校という世界にも例がない素晴らしい制度がありました。若い時に深く考える力を身につけることが何よりも重要です。温故知新、教育についてあるべき姿を考え、これからの若者が国の力となっていくよう直ちに改革すべき課題です。

 最後に、経済に目を向けますと、アメリカの住宅需要の急減に端を発した景気の先行きに対する不透明感により、経済の舵取りが極めて難しい局面となりました。経済の発展のためには、企業による設備投資や個人消費といった「実体経済の成長」とともに「金融経済」が、車の車輪のように健全に機能することが必要です。幸い現在の日本には、「世界で最も優れた中銀総裁」と評されました福井総裁のもとで金融政策が行われています。福井総裁には当協会のフォーラムでも何度かご講演いただいており、その見識の高さと高潔で飾らないお人柄に多くの会員の皆様が感銘を受けました。アメリカの強さの一つが、前例や慣習にとらわれず、有能な人の能力を徹底して活かすことだと思います。その一例が、FEB議長を19年間務めましたグリーンスパン氏でしょう。人事はあくまでも、実績、能力、見識、人柄といった人物本位で判断されるべきです。福井総裁に引き続き金融政策の舵取りを行っていただくことを切に望んでおります。

 これらの他にも、私達が取り組まなければならない問題は山積していますが、FECの皆様とともに、真剣に日本と世界の平和を願い積極的に行動を起こしていくことが問題解決へと繋がり、より良い世界の実現に近づいていくものと信じています。向かい風の中ででも決して歩みを止めず、一歩一歩前に進むことにより難関も解きほぐしていくことができます。今年も皆様とともに民間外交の推進に取り組めますことを嬉しく思います。

 最後になりましたが、今年が皆様に取りまして良い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。


金川千尋FEC会長
平成20年 元旦

民 間 外 交 推 進 協 会

会  長 金  川 千  尋
(信越化学工業(株)社長)






更新日: 2007年12月23日